プラレールチェーンの共通注意事項
安全上のご注意
この「安全上のご注意」は、当社製品を正しくお使いいただくための注意事項で、人体の危害と財産への損害を未然に防ぐためのものです。
ISO 4414、及びJIS B 8370 と併せて必ず守ってください。
ISO 4414
Pneumatic fluid power…General rules and safety requirements for systems and their components.
JIS B 8370
空気圧ーシステム及びその機器の一般規則及び安全要求事項
注意事項は、取扱いを誤った場合に発生する危害や損害の程度により、「危険」、「警告」、「注意」に区分しています。
危険
明らかに危険な状態で、回避しないと死亡もしくは重傷を負う可能性があるもの。
警告
使用状況により危険な状態で、回避しないと死亡もしくは重傷を負う可能性があるもの。
注意
使用状況により危険な状態で、回避しないと軽いもしくは中程度の負傷を負う可能性がある。または財物の損害、損壊の可能性があるもの。
警告
1.空気圧機器の選定について
1. 空気圧機器の選定は、空気圧システム設計者、または仕様を決定する人など十分な知識と経験を持った人が判断してください。
2.
本Webサイトに掲載されている製品は、使用される条件が多様です。
よってシステムへの適合性の決定は空気圧システム設計者、または仕様を決定する人など十分な知識と経験を持った人が必要に応じて分析やテストを行ってから決定してください。
また、このシステムの所期の性能、安全性の保証は、システムの適合性を決定した人の責任となります。
これ以降も最新の製品カタログや資料により、仕様の全ての内容を検討し、機器の故障の可能性についての状況を考慮し、システムを構成してください。
2.空気圧機器は十分な知識と経験を持った人が取扱ってください。
1. 圧縮空気は、取扱いを誤ると危険です。空気圧機器を使用した機械・装置の組立てや操作、メンテナンスなどは、十分な知識と経験を持った人が行ってください。
3.機械・装置の取扱い、機器の取外しについては、安全を確認するまでは絶対に行わないでください。
1. 機械・装置の点検や整備は、ワークの落下防止処置や暴走防止装置などが設置されていることを確認してから行ってください。
2. 機器を取外す時は、上記の安全処置がとられていることの確認を行い、圧縮空気の供給と該当する設備の電源を遮断し、システム内の圧縮空気を排気してから行ってください。
3. 機械・装置を再起動する際は、飛出し防止処置が行われているか確認し、注意して行ってください。
保証内容
当社の責任により本製品が故障を生じた場合、次のいずれかの対応を速やかに実施させていただきます。
1. 本製品代替品の無償提供
2. 本製品を当社工場にて無償修理
免責事項
故障の原因が次の項目に該当する場合は、前記保証の適用範囲から除外させていただきます。
1. 天災、当社の責任以外の火災、第3者による行為、お客様の故意または過失などによる場合。
2. 当社カタログ、取扱説明書に記載された仕様の範囲を超えて使用された場合、及び記載された以外の方法で使用された場合。
3. 製品の改造によるもの、及び当社が関わっていない構造、性能、仕様の改変による場合。
4. 納入当時に分かっていた評価項目、対策方法では予見できない事由に起因する場合。
5. 本製品を貴社の機械・機器に組込んで使用される際、貴社の機械・機器が通念上備えられている機能、構造を持っていれば回避できたことに起因する場合。
なお、前記保証は本製品単体での保証を意味するもので、本製品の故障により誘発される損害の賠償はご容赦ください。
※) この安全上の注意は、断りなしに変更することがありますのでご了承ください。
掲載商品の注意事項
当社製品は一般産業機械用として設計製造されたものです。次の注意事項を必ず守ってください。
危険
1.次に示す用途では使用しないでください。
1. 人命及び身体の維持・管理などを目的とする機器。
2. 人の移動や搬送を目的とする機器。
3. 特に安全を目的とする機器。
警告
1.次に示す環境では使用しないでください。
1. 製品毎に記載されている仕様・条件以外での使用。
2. 屋外、直射日光のあたる場所での使用。
3. 過度の振動及び衝撃の加わる場所での使用。
4. 腐蝕性ガス・引火性ガス・化学薬品・海水・水・水蒸気の雰囲気または付着する場所での使用。
※) ただし、製品により使用できる場合もありますので、各製品の仕様・条件などを参照してください。
2.製品の基本構造や性能・機能に関わる分解・改造は行わないでください。
3.ワンタッチ継手部の開放リングは、圧力がかかっている時には絶対に触れないでください。触れることにより、開放されチューブ抜けの原因となる危険性があります。
4.エアの切換作動頻度が激しいと本体が発熱する場合があります。熱による火傷の原因となる危険性があります。
5.断熱圧縮などにより製品自体に発熱がある場合、その発熱も含め、使用温度範囲に収まるようにご使用ください。
6.製品に引張り、ねじり、曲げなどの負荷がかからないようにしてください。製品本体の破損の原因となる危険性があります。
7.ネジ側、またはチューブ側が揺動、または回転する場所でのご使用はロータリジョイント、ハイロータリジョイント、多回路ロータリブロック以外は使用しないでください。揺動、または回転により製品本体の破損の原因となる危険性があります。
8.静電気の散逸、帯電防止を必要とする場所では帯電防止仕様以外の製品は使用しないでください。静電気がシステムの不良や故障の原因となる危険性があります。
9.スパッタの発生する場所でのご使用はスパッタ仕様、ブラス仕様以外の製品は使用しないでください。スパッタにより、火災の原因となる危険性があります。
10.製品に関わる保守点検などは供給している電源を切り、供給エアがゼロになったことを確認してから行ってください。また、安全を確保するため、次に示す内容を確認してください。
1. 保守点検は、本製品が関わる全てのシステムにおいて安全であることを確認してから行ってください。
2. 保守点検後の運転再開時には、空気圧機器を使用した装置・機械などの飛出し防止処置などシステムの安全が確保されていることを確認し、注意して行ってください。
3. 回路設計時には保守点検に必要なメンテナンススペースを確保してください。
11.使用流体の漏れにより機械、装置への損傷もしくは災害を引き起こす恐れがある場合には、あらかじめ保護カバーなどの安全対策を実施してください。
12.樹脂本体が回転する製品は、強制的に揺動、回転させないでください。本体の破損、漏れの原因となる可能性があります。
13.必要以上の乾燥エアを流さないでください。ゴム部品の劣化による作動不良の原因となる可能性があります。
14.溶剤による洗浄や塗装は行わないでください。部品の破損や塗装による作動不良を起こす原因となります。
15.製品の上に乗ったり、物を置かないでください。転落事故、製品の転倒、落下によるケガ、製品破損による誤作動などの原因となります。
16.製品によりエアの制御方向がありますのでデジタルカタログ、及び本体の識別を確認してご使用ください。制御方向を間違えると人体への負傷、機器の破損、性能低下の原因となる危険性があります。
注意
1.圧縮空気中には、多量のドレン(水、酸化オイル、タール、異物)が含まれています。ドレンは製品性能を著しく低下させますので、アフタクーラ、ドライヤで除湿し、エア質の向上を行ってください。また、圧縮空気供給部の直前にフィルタを入れてください。
2.異物の混入は製品の故障、誤作動、性能低下の原因となります。また、ご使用前及び適当な期間毎に配管内のフラッシングをお勧めします。ワンタッチ継手が付いている製品のフラッシングを行う際は、ニップルや短く切ったチューブを装着し、行ってください。ワンタッチ継手のシール部品が製品外部へ飛出ることがあります。
3.ワンタッチ継手部に極軟質チューブを使用する際、装着する側のチューブ内径にインサートリングを必ず使用してください。使用しないと、チューブ抜け、漏れの原因となる可能性があります。
4.シールゴム材質、真空パッドのゴム材質、ガスケットにNBRを使用している製品は、オゾンの影響によりクラックが発生し、不具合に至る可能性があります。オゾンは、除電エア、クリーンルーム、高電圧モータなどの近くに通常より高濃度で存在しています。対策としては、HNBRやFKMなどへのゴム材質の変更が必要です。詳細につきましては、最寄りの営業所へお問い合わせください。
5.禁油仕様品は、極微量の漏れが発生する場合があります。使用流体が液体の場合やシビアな要求のある使い方をされる場合は、最寄りの営業所へお問い合わせください。
6.当社以外のブランドのチューブをご使用になる場合は、チューブ外径公差、チューブの硬度が下表の仕様を満足することをご確認ください。
表1. チューブ外径公差
ミリサイズ | ナイロンチューブ (SHORE D63) |
ウレタンチューブ (SHORE A98) |
---|---|---|
ø1.8mm |
- |
±0.05mm |
ø2mm |
- |
±0.05mm |
ø3mm |
- |
±0.15mm |
ø4mm |
±0.1mm |
±0.15mm |
ø6mm |
±0.1mm |
±0.15mm |
ø8mm |
±0.1mm |
±0.15mm |
ø10mm |
±0.1mm |
±0.15mm |
ø12mm |
±0.1mm |
±0.15mm |
ø16mm |
±0.1mm |
±0.15mm |
インチサイズ | ナイロンチューブ (SHORE D63) |
ウレタンチューブ (SHORE A98) |
---|---|---|
ø1/8 |
±0.1mm |
±0.15mm |
ø5/32 |
±0.1mm |
±0.15mm |
ø3/16 |
±0.1mm |
±0.15mm |
ø1/4 |
±0.1mm |
±0.15mm |
ø5/16 |
±0.1mm |
±0.15mm |
ø3/8 |
±0.1mm |
±0.15mm |
ø1/2 |
±0.1mm |
±0.15mm |
ø5/8 |
±0.1mm |
±0.15mm |
7.ワンタッチ継手に関しては、内圧の変化により継手機構部がわずかに摺動します。それにより発塵する場合がありますのでISOクラス1~5領域では使用を避けてください。また、継手及びチューブが揺動する使用条件下では実機にて発塵量を確認の上ご使用ください。
8-1.チューブ装着上の注意(ワンタッチ継手の場合)
1. チューブの切断面が直角に切断されていること、チューブ外径にキズがないこと、及びチューブが楕円していないことを確認してください。
2. チューブを装着する際、チューブがチューブエンド(上図参照)まで差込まれていないと漏れの原因となる可能性があります。
3. 装着後、チューブを引いて抜けないことを確認してください。
4.
チューブ装着時に以下のような現象が起こることがありますが、必ずチューブ抜けが発生するものではありません。
(ⅰ)開放リング正面よりロック爪を観察するとロック爪が見えにくい。
(ⅱ)開放リングを押してもクリック感がない。
チューブ抜けの原因として、(1)ロック爪先端部のダレ、(2)チューブ外径異常(細い)が大半を占めております。よって上記(ⅰ)(ⅱ)のような現象があっても、チューブ装着上の注意①~③の手順に従って装着を行ってください。
5. 禁油仕様品はチューブ装着が標準タイプよりきつくなります。ご使用の際には、チューブがチューブエンドまで差込まれていることを確認してください。
8-2.チューブ装着上の注意(締付継手の場合)
1. チューブの切断面が直角に切断されていること、チューブ内径、外径にキズがないことを確認してください。
2. 締付ナットを通したチューブを竹の子の根元まで差込みます。次にチューブを通しておいた締付ナットの外径六角部をスパナを使用して締付けてください。
3.
締付ナットを締付ける際は、デジタルカタログの各製品の接続部着脱方法に記載されている締付トルクを参照し締付けてください。
※) 締付ナットの締付け時にチューブが共回りすることがありますので、チューブを保持しながら締付けてください。
4. 締付ナットが金属本体に当たっていることを確認してください。当たっていない場合は、チューブ、締付ナットを外して、①からやり直してください。
5. 締付け後、漏れがないことを確認してください。
6. 装着後、チューブを引いて抜けないことを確認してください。
9-1.チューブ開放上の注意(ワンタッチ継手の場合)
1. チューブを開放する際、チューブ内の圧力がゼロになっていることを確認してください。
2. 開放リングを均等に奥まで押込み、チューブを手前に引抜いてください。押込みが不十分の場合、抜けなかったりまたはチューブが傷付き削りかすが継手内部に残る可能性があります。
9-2.チューブ開放上の注意(締付継手の場合)
1. チューブを開放する際、チューブ内の圧力がゼロになっていることを確認してください。
2. 締付ナット六角部を適正な工具を使用し、外します。次にチューブを外します。
10.本体取付け上の注意
※1) 本体取付けは、性能に問題のない、外径六角部、内径六角部、外径四角部などを利用し適正な工具を使用して締付けてください。また、内径六角部に工具を挿込む際には、工具とロック爪が接触しないようにご注意ください。ロック爪先端部の変形によりチューブの保持機能が低下し、チューブ抜けの原因となる可能性があります。
※2) ネジを締付ける際、下表の締付トルク及び工具の許容トルクを参照し締付けてください。適正なトルクで締付けない場合、製品・工具の破損やネジの緩み、漏れの原因となる可能性があります。
※3) ネジの取付けによるシール性は取付け部の加工状態の影響を受けやすいため、状況に応じて取付け部の修正、シールテープの使用、締付トルクによる調整をしてください。
※4) 締付け後、配管方向が変わらない製品は本体の締付トルク範囲内で調整してください。
※5) ガスケットのクリープや歪みにより、ネジ部の締付けに緩みが生じる可能性があります。定期的にネジの緩みの確認を行い、必要に応じて、締付トルクにて増締めをしてください。
表2 締付トルク及びシーロック加工、ガスケット材質
ネジ種類 | ネジサイズ | 締付トルク | シーロック色 | ガスケット材質 |
---|---|---|---|---|
メートルネジ |
M3×0.5 |
0.7N·m |
- |
SPCC+NBR |
メートルネジ |
M3×0.5 |
0.7N·m |
- |
POM |
管用テーパネジ |
R1/8 |
4.5~6.5N·m |
白色 |
- |
ユニファイネジ |
No.10-32UNF |
1~1.5N·m |
- |
SPCC+NBR |
一般アメリカ |
1/16-27NPT |
4.5~6.5N·m |
白色 |
- |
※) 製品により異なる場合がありますので、各製品の注意事項も併せてご覧ください。
11.本体取外し上の注意
1. 本体の取外しは、性能に問題のない、外径六角部、内径六角部、外径四角部などを利用し適正な工具を使用して取外してください。また、内径六角部に工具を挿込む際には、工具とロック爪が接触しないようにご注意ください。ロック爪先端部の変形によりチューブの保持機能が低下し、チューブ抜けの原因となる可能性があります。
2. 取外した相手側のネジ部に付着しているシール剤を除去してください。シール剤が付着していると、周辺機器に入り込み故障の原因となる可能性があります。
12.継手とチューブにねじれ、引張り、モーメント荷重、振動、衝撃などがかからないように配管してください。継手の破損やチューブのつぶれ、破裂、抜けなどの原因となります。
13.本体取扱い注意
1. 落下などによる衝撃を与えますと、製品の破損や、漏れの原因となる可能性があります。
プラレールチェーンの共通注意事項
当社製品の選定、及びご使用前に必ずお読みください。各シリーズ毎の詳細注意事項については、個別注意事項、製品仕様をご確認ください。
警告
1.プラレールチェーンの連結、切離し、開閉、保守点検などの際にはプラレールチェーンが動かないようにしてください。自重により自走したり、倒れたりして負傷する危険性があります。
2.プラレールチェーンの連結、切離し、開閉、保守点検などの際にはプラレールチェーンが動かないようにしてください。自重により自走したり、倒れたりして負傷する危険性があります。
3.取付具が緩まないように確実に締付けてください。緩みが生じるとシステム全体の破損の原因となる危険性があります。
4.プラレールチェーンの取付部にはシステムの仕様により慣性力、質量負荷、反力(プラレールチェーンが膨らもうとする力)が加わります。取付部を設計される際には十分な強度を確保するようにしてください。取付部の強度が足りないとシステム全体の破損の原因となる危険性があります。なお、反力につきましては各プラレールチェーンの能力線図より算出することができます。
1. 対象機種の能力線図より移動ストローク値を上方に辿っていきます。(下グラフはシステムの移動ストローク値が1mの場合)
2. 能力線図と交わった所で反力の軸方向に辿っていきます。その時の値が反力の最大値となります。(下グラフの場合は60Nとなります。)
5.水による洗浄を行わないでください。作動不良を起こす原因となります。
6.プラレールチェーンに収納するケーブル・チューブ類は両端取付具に出来るだけ近い位置で固定してください。固定しないとケーブル・チューブ類の本体からの飛出し、引張られによる過度の摩耗によりシステム全体の破損の原因となる危険性があります。
7.プラレールチェーンに収納するケーブル・チューブ類に引張り、ねじり、極端な曲げ、過度な固定・結束などの負荷がかからないようにしてください。ケーブルのつぶれ、断線やチューブのつぶれ、破裂、抜けの原因となる可能性があります。
8.プラレールチェーンに収納するケーブル・チューブ類がこすれたり、からまったりしてキズがつかないように仕切板、棚板、棚シートを使用してください。ケーブルの断線やチューブの破裂の原因となる可能性があります。
注意
1.デジタルカタログの「プラレールチェーン能力線図」をよく確認して最も適したプラレールチェーンをお選びください。なお、ご使用の際はいろいろな影響要因が考えられますのでテストしてからご使用ください。
2.プラレールチェーンは、内容物を収納した時の垂れを防ぐため、内容物を収納しない状態では、外周側に膨らむように設定されております。
3.プラレールチェーンは、リンクを増減することにより長さを調整することができます。設計時及び長さ調整が必要な場合には、デジタルカタログのリンク計算式を確認の上、必要リンク数を算出してください。
4.プラレールチェーンを装置へ設置される際、移動端、固定端それぞれの取付具を走行軸線上に沿って、平行に取付けるようにしてください。また捩れを伴う走行を行いますと、設置システム全体の破損を引き起こす原因となります。
5.収納するケーブル・チューブ類は屈曲性、耐摩耗性に優れた運動用の物をご使用ください。また、ワイヤブレード外装の物は傷みやすいことがありますので使用しないでください。
6.ケーブル・チューブ重量が重く、走行速度、加速度が速い場合など、条件によって走行開始時、または停止直後に慣性により屈曲部付近が膨らむことがあります。設計の際は、十分なHF寸法を確保してください。(HF:フリースパン長にて使用の時、通過可能なフクラミ高さ)
7.ケーブル・チューブ類の挿入量はプラレールチェーンの内容量の60%以内(SP、SCは70%以内)に納まるようにしてください。
8.ケーブル・チューブ類はできるだけ水平に並べて、交差しないようプラレールチェーンに収納してください。
9.内容物は上下左右バランス良く配列し、特に直径の違う物の場合は、内容物同士が互いに乗り上げ交差しない直径の配列にしてください。
10.取付具には無理な負荷をかけないようにしてください。
11.内容の違う物(エアチューブ、水チューブ、導線など)を一緒に収納する場合は、収納する物の中で屈曲半径が最大の物に合わせプラレールチェーンの屈曲半径を選定してください。
プラレールチェーン収納物(ケーブル・チューブ類)の固定方法
当社製品の選定、及びご使用前に必ずお読みください。各シリーズ毎の詳細注意事項については、個別注意事項、製品仕様をご確認ください。
プラレールチェーン収納物固定に関する注意事項はケーブル・チューブ類の摩耗などを減少させる一例であり、保証するものではありません。すべてに適応するものではありませんので、実機での確認が必要になります。
1.プラレールチェーンへのケーブル・チューブ類の収納について
1.プラレールチェーンに収納するケーブル・チューブ類は、プラレールチェーンの最小屈曲半径(内部内径側)よりも小さいものを選定してください。また、ケーブル・チューブ類のねじれ、ねじれ癖を直してからプラレールチェーンへ収納してください。
2.ケーブル・チューブ類の収納量は、プラレールチェーンの内容量=内寸高さ(h)×内寸幅(w)の60%以内(SP、SCは70%以内)に納まるようにしてください。(右図の■部を参照ください。)
3.ケーブル・チューブ類の直径がプラレールチェーンの内寸高さ(h)に対して80%以内に納まるタイプを選定してください。(右図を参照ください。)
4.ケーブル・チューブ類を多数収納する際は、お互いが螺旋状に絡み合わないように、『仕切板』や『棚板』、『棚シート』でプラレールチェーン内部を仕切ってください。
5.プラレールチェーン内部を仕切板や棚板で仕切る以外に、表面摺動抵抗の小さいフッ素樹脂シートなどを入れて仕切る方法もあります。フッ素樹脂シートの厚さは0.3〜0.5mm程度の物を推奨いたします。薄すぎますと伸びが発生し、プラレールチェーン内で波状の固まり部や折れ曲がり、重なりを起こし破れたり、不要な負荷を収納物に与えトラブルの原因となる可能性があります。また、厚すぎた場合や、フッ素樹脂シートの張力が収納物の張力よりも大きな場合には、収納物を不必要にプラレールチェーン内壁に押し当て、早期摩耗の原因となります。
6.ケーブル・チューブ類の長さは、プラレールチェーン内部で無理な負荷を受けない適正な長さにします。
チューブ・ケーブル類の適正な長さ
1. ケーブル・チューブ類が長すぎる場合発生するトラブル
プラレールチェーン内部外周側と過度の接触による摩耗(断線など)
ケーブル・チューブ類同士の絡みつき
プラレールチェーン本体フラップ隙間からのケーブル・チューブ類の飛出し
1. ケーブル・チューブ類が短すぎる場合発生するトラブル
プラレールチェーン内部内周側に引張られ過度の接触による摩耗(断線など)
▶ポイント①
設置装置ストロークエンドの状態でケーブル・チューブ類を収納後、全移動ストローク範囲で長すぎや短すぎがないことを確認してください。
▶ポイント②
目安として、どちらかの取付具部でケーブル・チューブ類をケーブルクランプなどにて固定し、もう一方からケーブル・チューブ類を軽く引張り内部でのたるみがない状態(プラレールチェーン内周側に接触した状態)にします。その位置からケーブル・チューブ類がたるむ方向に約5mm〜10mm戻した位置で、ケーブルクランプなどにて固定するとおよその適正長さにすることができます。ただし、ケーブル・チューブ類の種類によっては、あてはまらない場合があります。
2.ケーブル・チューブ類の固定について
1.ケーブル・チューブ類を固定するときは、両端取付具に出来るだけ近い位置で固定してください。遠い位置で固定すると、ケーブル・チューブ類の遊びが多くなるので注意してください。
2.ケーブルクランプを使用する場合は、取付具の近い位置に固定し、ケーブル・チューブ類を1本ずつ結束バンドで固定してください。
3.固定具として表面摩擦抵抗の大きい金属製プレートまたは樹脂製プレートなどで、ケーブル・チューブ類を挟み込むようベース部へ固定する方法があります。
4.複数のケーブル・チューブ類を結束バンドなどで固定する場合は、1本ずつ固定してください。ただし、スペース的な制約により1本ずつの固定が難しい時は、出来るだけ数本で個別に固定してください。
※) 複数のケーブル・チューブ類をまとめて結束バンドなどで固定すると、結束バンドなどと接触しないケーブル・チューブ類が出てくる可能性があり、固定緩みの原因になります。
3.仕切板の取付けについて
仕切板を取付けることにより内容物の配列がそのまま維持されます。摩耗、削れなどに対して大変有効です。
1.仕切板は、ケーブル・チューブ径(d)の1.1倍以上の間隔で取付けてください。
2.仕切板は、1リンクまたは2リンクおきに設置することをお薦めいたします。また、1リンク当たり複数の仕切を必要とする場合は、仕切板同士ができる限り隣り合わせにならないようにご配慮ください。仕切板と棚板を併用する場合は、交互に1リンクまたは2リンクおきに装着してください。
ガイドレールなど補助具の設置方法
当社製品の選定、及びご使用前に必ずお読みください。各シリーズ毎の詳細注意事項については、個別注意事項、製品仕様をご確認ください。
ロングストロークの場合及び、フリースパン許容値内であっても長期ご使用頂く場合など、プラレールチェーンに発生する垂れをガイドレールなどを設置することで、抑制することが可能となります。(ただし、移動速度、加速度などは制限を受けます)なお、下記注意事項は目安となりますので、詳細仕様が必要な場合には当社までお問い合わせください。
1.ガイドレール・ガイドローラを設置する場合
※) 移動速度が1m/sを超える場合にはガイドローラの設置は避け、ガイドレールの設置をご検討ください。
ガイドレールを設置する場合
ガイドローラを設置する場合
S:移動ストローク
SL:S/2(固定端が移動ストロークの中間の場合)
SR:S/2(固定端が移動ストロークの中間の場合)
K:最低必要余裕長さ
I:固定端が移動ストロークの中間点にない場合の中間点からの距離
※1) ガイドレール端部では、エッジ形状を避け案内曲げなどを設けてください。
※2) フリースパン許容値を超える使い方では複数個のガイドローラが必要となります。その場合は当社までお問い合わせください。
※3) 案内ガイドローラは、移動端がSL側からSR側へ移動する際に、プラレールチェーンがスムーズにガイドローラへ乗るための案内として、設置することを推奨します。また設置寸法hは、仕様により異なるため、当社までお問い合わせください。
2.ガイドレール設計目安寸法
G寸法目安
W<100mmの場合 | W>100mmの場合 |
---|---|
G=W+5〜10mm |
G=W+15〜20mm |
※) 上記寸法は目安であり、仕様により異なりますので、詳細仕様が必要な場合は当社までお問い合わせください。
3.複合作動を有する場合
下記例図のような2軸直行作動または複合的作動の場合には、仕様をご確認いただきました上で、当社にお問い合わせください。
4.ロングストローク及び複合作動を有する場合のその他注意事項
1.ガイドレール、ガイドローラなど補助具を使用しますと、補助具との接触部において、プラレールチェーンに磨耗が発生しますので、補助具などのプラレールチェーン接触部には、摺動抵抗の小さな材質を選択してください。ガイドレールのプラレールチェーン接触全面へ低摩擦シート(超高分子量ポリエチレンシートなど)を貼りますと、摩耗による発塵を抑える効果があり、長寿命化が期待できます。
2.ロングストロークでは、プラレールチェーンが挿入ケーブルなどの影響を受け、捩れなどを発生する可能性がありますので、ケーブルなどには、曲がり癖、捩れなどがない状態にして挿入してください。
3.ロングストロークでは、挿入ケーブルが絡みやすくなりますので、仕切板、棚板などによりプラレールチェーン内部空間を間仕切りし、ケーブルが絡まないようにしてください。
4.ロングストローク、または複合作動を有する場合は特に、引込み現象などによりプラレールチェーン中間部よりケーブルなどがはみ出すような事故を誘発しますので、挿入ケーブルをプラレールチェーン出口付近にてしっかりと固定してください。
5.特殊な作動などの場合、仕様によりガイドレールなど補助具の設置は異なりますので、詳細に関しましては当社までお問い合わせください。
取付例
(a)水平スライド取付け(上面スライド)
(c)垂直スライド取付け(逆U字形)
(e)サイドスライド取付け
(b)水平スライド取付け(下面スライド)
(d)垂直スライド取付け(U字形)
(f)複合スライド取付け
(g)対抗スライド取付け
※) (b)〜(f)の取付例において、1m/sを超える走行速度などの場合、最大ケーブル・チューブ質量が適応できない場合があります。このような場合は詳細仕様をご用意の上、最寄りの営業所にご相談ください。