真空ポンプ対応ユニットVQP
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30●吸着テストによる漏れ量の求め方ワークと真空パッドの開口部の有効断面積が分からない場合、実機試験を行いその漏れ量を下図のような方法で実測します。回答真空発生器VBH07の流量特性より、–45kPaの場合の吸込流量を求めると、約7ℓ/min[ANR]であることが判ります。(①→②→③の順序)漏れ量 ≒ 7ℓ/min[ANR]例供給圧力0.5MPa時において真空発生器(VBH07)で漏れのあるワークを吸着した場合、真空ゲージの圧力が–45kPaを示した。この場合のワークからの漏れ量を求めます。ポイントワークと真空パッド開口部の有効断面積が分かっていることから、漏れ量を計算式より算出します。QL = 11.1 × SL = 11.1 × 0.4 = 4.4ℓ/min[ANR]使用する真空発生器の流量特性より、実際の真空圧力を求めます。回答上記漏れ量の計算式より、QL = 11.1 × SL = 11.1 × 0.4 = 4.4ℓ/min[ANR]VSE12の流量特性(右図)より、4.4ℓ/min[ANR]の漏れが生じている場合、真空圧力–77kPaが得られることが予測できます。パッドワーク真空圧力:P1パッドパッド表面が粗いワーク通気性のあるワーク010203040–13–26–40–53–66–80–93吸込流量(ℓ/min[ANR])真空圧力(kPa)流量特性供給圧力:0.35MPa(Eタイプ)供給圧力:0.35MPa(Eタイプ)①②①②0051015–13–26–40–53–66–80–93–13–26–40–53–66–80–930.10.20.30.40.50.6供給圧力(MPa)吸込流量(ℓ/min[ANR])到達真空度(kPa)真空圧力(kPa)流量(ℓ/min[ANR])VBH07真空特性流量特性0102030405020到達真空度吸込流量消費流量到達真空度吸込流量消費流量供給圧力:0.5MPa供給圧力:0.5MPa③①②例真空発生器(VSE12)を使用し、ワークと真空パッド開口部の有効断面積が0.4mm²の時、実際に確保できる真空圧力を求める場合。① 各使用条件の収集C.漏れ量がある場合の考え方パッドとワークの間に漏れが発生する場合、それを考慮して応答時間の数値化、真空制御機器の選定を行う必要があります。尚、漏れ量がある場合は、必然的に真空度も低下しますので、それも加味する必要があります。●ワークの有効断面積が分かる場合の漏れ量の求め方QL:漏れ量(ℓ/min[ANR])SL:ワークとパッドの間の隙間、及びワークの開口部の有効断面積(mm²)漏れ量 QL = 11.1 × SL実際の使用の中でもワークによっては、漏れが発生し、真空圧力が低下する場合があります。真空発生器、真空切換弁の選定の際には、その漏れ量も加味して選定する必要があります。ワークと真空パッド開口部の有効断面積(SL)が予め分かっている場合、下式により漏れ量を算出することができます。算出した漏れ量と使用している真空発生器、真空ポンプの流量特性線図より、ゲージ圧力でどの程度値が降下するか予測することができます。※VSE12のカタログ表記における真空圧力は、–90 ~ –92kPaとなっておりますが、ワークと真空パッド開口部の有効断面積により、実際の真空圧力は、–77kPaまで降下することが分かりますので、ワークと真空パッド開口部の有効断面積を考慮して真空機器の選定を行ってください。※上のVBH07以外の真空発生器の流量特性につきましては、本文の各商品の特性をご参照ください。以下に“ワークの有効断面積が分かる場合の漏れ量の求め方”と“吸着テストによる漏れ量の求め方”の2方法について示します。真空発生器真空ポンプ対応ユニット真空ポンプ真空パッド真空関連機器技術資料

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